産業廃棄物の処理は建設業や農業・林業、さらには電気・ガスなどの熱供給業といった様々な業種で、欠くことのできないものとなっています。環境意識の高まりによって、産業廃棄物の適正な処理が強く求められているからです。
そのため、産業廃棄物処理を専門に請け負う事業者だけではなく、たとえば、建設業などのように仕事に付随した形で産業廃棄物の収集運搬業の許可を取得する事業者も多くなっています。
【産業廃棄物とは】
産業廃棄物とは、事業に伴って排出される廃棄物のうち、「廃棄物処理法」に規定されたものです。
具体的には、汚泥、廃油、廃プラスチック類、金属、がれき類など20種目が産業廃棄物として規定されており、この中に入らない廃棄物は一般廃棄物として別の種類に分類されています。
なお、廃棄物のうち、「爆発性、毒性、感染性その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれ」があるものを特別管理廃棄物と呼び、その中で産業廃棄物の範疇に入るものを特別管理産業廃棄物と呼んでいます。
具体的には、PCBの付着した汚泥や木くずなどのPCB汚染物、重金属等を一定濃度以上含む鉱さいなどがあります。
産業廃棄物はそのままの状態で廃棄すると、環境に深刻なダメージを与えるため、処理方法については法律で規定されています。そのため、産業廃棄物を収集運搬する場合にも、「廃棄物処理法」に則って行う必要があるのです。